大阪産業大学孔子学院 Confucious Institute at Osaka Sangyo University

大阪産業大学孔子学院開学式典 ご挨拶

大阪産業大学・中山英明・孔子学院理事長 本日は週初めのお忙しい中にも拘わりませず、本開学式典に多数の皆様のご臨席を賜りましたこと、衷心よりお礼申し上げます。また、遠方より足を運んで頂きましたご来賓の方々に感謝の意を表したいと存じます。

 先ほど籠谷学長の方からご案内申し上げましたように、現在1000名を超える中国人留学生が本学で学んでおり、また中国の教育機関計40校と学術交流協定および留学生受け入れ協定を締結しております。

 現在まで取り組んで参りました中国教育機関との緊密な連携を礎として、以前より協力関係のありました上海外国語大学をパートナーとし、日本で9番目の大阪産業大学孔子学院を漢弁(中国国家漢語国際推進グループ弁公室)と共同開設する運びとなりました。

 かつて、「脱亜入欧」と言われましたように、近代日本は欧米の文化・技術を模することで成長を遂げて参りました。しかしその一方で中国、韓国といった近隣アジア諸国との文化交流を疎かにしてきたことは否めません。

 近年の中国の飛躍的な経済発展に伴い、世界の生産工場と呼ばれた時期もあった中国はいまや高度な科学技術力を備えたアジアさらには世界のビジネスセンターとしての立場を強化してきております。日本としても、アジアの中の日本としての足場を固めるため、中国の文化を深く理解し、力強い連携を構築する必要があります。

 このような中国の目覚しい経済発展の中で、文化交流の基礎として中国語学習者が増加してきており、現在約2500万人と言われておりますが、今後数年間で1億人に達すると見込まれております。

 こうした状況の中で、中国政府は2004年に孔子学院構想を打ち出し、海外での中国語および中国文化の普及を支援してきており、2007年4月現在で約150校の孔子学院が設立されています。世界初の孔子学院は2004年11月にソウルで設立され、日本での第一号としては2005年10月に立命館大学が北京大学とのパートナーシップのもとに孔子学院を開設致しております。

 大学の第一の役割は言うまでもなく”人材の養成”であり、また資源を持たない日本は高度生産技術をもって諸外国との交易の中で活路を求めなければなりません。したがって、大学が養成すべき人材とはグローバルマインドを持った国際的産業人であります。とりわけ隣国中国の文化に精通した産業人の育成は急務であろうと考えます。

 今回の大阪産業大学孔子学院の設立を契機として、さらに国際的産業人の育成に励むとともに、様々な形で商都大阪の経済発展に微力を尽くしたいと存じます。

 今後とも皆様方の益々のご指導、ご鞭撻を頂くことをお願いして、ご挨拶と致します。

 本日はどうもありがとうございました。

平成19年11月26日
大阪産業大学孔子学院
理事長 中山 英明